2023/10/31

ティム・インゴルドさんとの応答を終えて






昨日のティム・インゴルドさんとのドローイング・ダイアログは、豊かな時間だった。関係者のみなさんに心から感謝したい。
僕は同時通訳を介して聞き、日本語で話し、英語で書き、非言語の線を描く。これはちと難しい設定だったな、と序盤は感じたが、線が助けてくれた。ティムさんは枝やスプレーを使ったり、伸び伸びと描いて/書いてくれた。最終的にはお互い、インターメディアとしてのドローイングを通した対話を楽しんだ。即興ならではのスリルもあり、いい瞬間がいくつか生まれていたのでは、と思う。
ドローイングにおけるマークとラインの違いなどもっと踏み込んで話したかったが、それはまた次回に。
最後、ティムさんが「これからもコレスポンダンス(文通・呼応・応答)を続けよう」と仰ってくれた。それは祝福の言葉だ。綺麗事を言うつもりもないが、もう本当にバトルとかしている場合じゃないので、もっとコレスポンダンス=インスピレーションの交換をして、壁に穴を開けていこう。インスピレーション(inspiration)とエクスピレーション(expiration)は、スピリット(spirit)が出たり入ったりすることだ。そこに立場は関係ない。
昨日のことはまたゆっくり振り返りたい。いずれアーカイヴも何らかの形で出せるはず。
とにかく多くの方に、ティムさんが帯を書いてくれた僕の本の、最後の章「ドローイングと対話」を読んでいただけたら嬉しい。